北見幼稚園が影響を受けています
北イタリアの小都市レッジョ・エミリアの幼児教育は、Newsweek誌に
世界の10の先進的な学校に選ばれたことで一躍世界から注目を浴びるようになりました。
北見幼稚園はプロジェクト活動を取り入れるなど、レッジョ・エミリアの教育に強く影響を受けています。
レッジョ・エミリアの幼児教育の始まり
第2次世界大戦が終わった1945年の春、瓦礫に覆われたヴィラチェラ(Villa Cella)の街で、母親達が捨てられた1台の戦車、3台のトラック、6頭の馬を売ってレンガを焼き、自分たちで子どものための学校を作り始めました。
このニュースを聞いてバイクで駆けつけたローリス・マラグッツィとの出会いが、レッジョ・エミリアの幼児教育の今日の発展へとつながることになります。その後、マラグッツィが理論的・精神的指導者としてレッジョ・エミリアの幼児教育導いていきました。
レッジョ・エミリアの幼児教育の特徴
特徴を一言で言うなら、子どもと教師と家族の三つが中心に置かれる教育の実践ということができると思います。
保育の特徴は、プロジェクトと呼ばれるテーマに沿って発展していく保育です。この活動は子どもの興味・関心から5人くらいの小グループで数週間から数ヶ月、そのテーマを巡って遊びが展開されて行きます。その過程で様々な形の「表現」が行われます。表現を通して子ども達が対話し、探求を深めて行きます。
レッジョ・エミリアの幼稚園を訪問する園長
協同的な学び
子ども達の協同的な活動は、大人の協同的な働きによって支えられています。各園に一人ずつ配置されているアトリエリスタが、アトリエを管理し、豊富な教材を揃え、表現活動を豊かに支えます。また、教師、親、行政メンバーの関係をサポートするペダゴジスタ(教育学の専門家)が、教師の子どもの援助の仕方や園内研修について助言したりしています。
教師は、子どもの近くで観察し、活動の記録をとり、その記録に基づいて次の展開を考えていく言わば冒険のパートナーとしての役割を担います。
また、親と教師がペダゴジスタの指導のもとで、保育のビデオを見ながら保育について話し合う機会も用意されています。親も学びと成長を期待され、教師も親との対話を通して自分の世界が開かれていく体験をするのです。