本来、子ども達は、好奇心が旺盛で興味あることに向かって動き出していくものです。しかし様々な環境が子ども達の好奇心を抑えてしまっている場合がよくあります。頼りになる心の基地がしっかりあると、子ども達は冒険(挑戦への旅)に出ていけるのです。


北見幼稚園園長の小林牧生ホームページを訪ねてくださってありがとうございます。園長の小林牧生と申します。北見幼稚園に勤めるようになって25年経ちました。それまで15年ほど、ある企業の研究所で、新薬の研究開発の仕事に従事して実験の日々を過ごしていました。北見幼稚園の園長が退職することになって来てくれないかと北見教会の牧師から依頼されて、全く畑違いの世界に転職しました。今思うと、よく家族が反対せずについてきてくれたと感謝しています。

幼稚園に勤め始めて間もない頃、一人の年長の男の子が入園してきました。言葉はほとんど話せませんでした。保護者から道路の電線を指差しながら走るのが好きですと言われた時には、どうしようかとたじろぎましたが、この子のためにもこの幼稚園は開かれているのだから神様が必ず守ってくださると信じてお受けしました。

それから、卒園するまで、1日のかなりの時間をその子は私の背中で過ごすことになりました。本当にその子のためにできることはあまりありませんでした。しかし、その子がいてくれたおかげで、私自身が育てられることになったのです。それは、子ども達に向き合う時の基本の心構えのようなものです。まず徹底的に受け止めるということです。このことは今も私の中に生き続けています。

本来、子ども達は、好奇心が旺盛で興味あることに向かって動き出していくものです。しかし様々な環境が子ども達の好奇心を抑えてしまっている場合がよくあります。頼りになる心の基地がしっかりあると、子ども達は冒険(挑戦への旅)に出ていけるのです。

多少の知識を早く獲得できたかどうかを評価するテストの点数に目を奪われることのないようにして欲しいと思います。目に見えることにばかり注目すると、子ども達は結果を気にして挑戦することをやめてしまいます。周りの大人達が、失敗は悪いことではなく、挑戦する心が何よりも大切だというように、見えないものに目を向ける時、子ども達の学びへの意欲が開かれていくのです。

昨日から今日、今日から明日へと、子ども達は少しずつ変化しています。そのわずかな変化に希望を持ち、自発的・自主的な学びへの挑戦を、時には見守り、時には援助して、学びの楽しさを支えていただきたいと思います。学びは学校時代で終わるのではありません。3歳から6歳までの子ども達が、学ぶことが面白いことだという体験を十分に積み重ねると、意欲を持って生涯学び続ける人に育っていくのです。

幼稚園を卒園してから80年以上を生きる子ども達が、人生のはじめにまず獲得して欲しいことは、自分の人生が生きていっていい、生きるに値するものだと、感じることではないかと思います。

保護者の皆様と一緒に、子ども達の学びの姿を見つけ、それを共有し、共に喜び合う関係を築いていきたいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。

学校法人ピアソン学園北見幼稚園
園長 小林 牧生