さて、絵本では3ページになりました。子ロバが9ヶ月になった時、なんと母さんロバは、マリヤとヨセフとともに旅に出かけてしまいます。子ロバの世話は、隣りのレベッカに頼みました。右の窓から、傾きかけた太陽に向かって歩いて行く3人?の姿が見えています。 一方、舞台の方はどうなっているかと言いますと、第1場『預言』に移っています。預言者が立って、神様から預かった言葉(預言)を皆に知らせています。
「エッサイの株から一つの芽が萌えいで、その根から一つの若枝が育ち、その上に主の霊がとどまる。」 「狼は小羊と共に宿り、豹は子やぎと共に伏す子牛は若獅子と共に育ち、小さい子供がそれらを導く。」 「エフラタのベツレヘムよ。おまえは、ユダの氏族の中でいと小さき者。」 「ひとりのみどりごがわたしたちのために生まれた。」
大切な言葉を語り終えた預言者達。長くて難しい言葉をよく伝えてくれました。
そして第2場『受胎告知』です。貧しい乙女マリアのところに天の使いが現れました。「おめでとう恵まれた方。主があなたとともにおられる。」 驚くマリアに、「マリア、恐れることはない。あなたは神から恵みを頂いた。」そして男の子を生むと言うのです。普通なら真っ青ですけれど、マリアは違っていました。 「私は主のはしためです。お言葉通りこの身になりますように。」神様に信頼して生きるマリアの姿がここにあります。
ちょうどその頃、ローマの皇帝アウグストから全領土の人口調査をするようにと言う勅令が出されました。それで、ヨセフはマリヤを連れてベツレヘムまで旅することになったのです。ここで絵本のストーリーが一致してきました。
子ロバとレベッカも母さんロバを探して旅立ちました。「きっと見つけてあげるからね。」というレベッカの力強い言葉に促されて。 道は旅する人々でいっぱいでした。登録をするためです。「ロバとマリアとヨセフを見ませんでしたか?」とたずねるレベッカに、「ああ見たとも。こっちの方へ行ったよ。」と親切に教えてくれる旅人。 とうとう二人はエルサレムの都までやってきました。門番の兵隊に聞きました。「ロバとマリアとヨセフを見ませんでしたか?」「来たな。この道を通って行ったぞ。さっさと行きな。お城には大切なお客様が来てるんだ。」確かに良く見ると左の入り口の奥にラクダが、右の窓には王様に謁見している博士達の姿が見えます。みんなベツレヘムへ、ベツレヘムへと向かっているのでしょうか。